This is it

舞台大好き。映画も大好き。私の見たもの日記のようなものです。

ringhun的2023年下半期の観劇まとめ

2023年下半期観劇まとめ

 

 

あまりに忙しすぎて、上半期のまとめをしていたことも忘れてた下半期。

アンテナは完全に韓国作品に向いていて、日本の作品に向いていなかったこと、

大劇場のチケット高騰と、偶然にも私が観たいと思う作品がなかったということもあり

すっかり日本の大劇場から足が遠のいておりますが、とりあえず1年のまとめも合わせて

私的演劇アワード(気恥ずかしくてイェグリンって言えないwww)行ってみます。

 

 

7月

日本

デビル(東京3回)

this is us!(コンサート)

兎、波を走る

 

8月

桜の園(2回)

ファントム

 

9月

韓国

ワイルドグレイ

Gone Tomorrow(2回)

燃ゆる暗闇にて

オズ

チャジヨンコンサート

 

10月

日本

昨日下田のハーバーライトで

 

11月

日本

ねじまき鳥クロニクル(2回)

無駄な抵抗

 

韓国

smoke(2回)

COME FROM AWAY

レットミーフライ

レント

インサイドイリアム

レミゼラブル

 

12月

日本

海を行く者

 

日本 9作品13公演

   コンサート1

   演劇 5作品6公演

   ミュージカル 3作品6公演

 

韓国 11作品13公演

   コンサート 1公演

   ミュージカル 10作品12公演

 

作品賞

 

日本

1位 兎、波を走る

たまたま取ったチケットが千秋楽で、

ただ1回しか観れなかったことを深く後悔しました。

なんでもっと取ってなかったのだ!

高橋一生松たか子だけでも好きなのに、

大好きはじめちゃんこと山崎一さん、そして野田秀樹。(野田さんだけ呼び捨てww)

ってか、私はやっぱり野田さんの作品(特に脚本)が好きなのよ。

言葉遊びの中に潜む鋭いメッセージ。

滑稽さに隠れて、凶器にも近いメッセージを投げつけておいて、

言葉遊びのケムを巻いて逃げていく。

ああ、もうこの卑怯さ加減が野田さんらしすぎて(褒めてます)

次回作も楽しみに楽しみにしています。

 

 

2位

 

ねじまき鳥クロニクル

これをミュージカルと言っていいのかどうか不明なんだけど。

コロナ禍で最後までできなかったリベンジ再演だったけれど、

初演よりもしっかり練られていてわかりやすかったし、

深いメッセージもバシバシ伝わってきて胸が痛かった。

兎、波を走るといい、ねじまき鳥といい、奪うものと奪われるものの戦いなんだよね。

奪われたものは奪われたままでいいのか?

その答えは大きく違うけれど、それぞれの答えに共感もする。

暴力に暴力というのは好きになれないけれど、綺麗事では済まされない現実と、

生き抜くためには泣いている場合ではないという切実なメッセージでもある。

このご時世、色々考えさせられました。

それにしても相変わらずの成河くんの身体能力には脱帽。

大好きなダンサーさんたちと、芸達者な俳優陣。

それをまとめるインバルピントさんの演出が好きすぎました。

来年のインバル作品となる「未来少年コナン」楽しみです。

 

3位

 

海を行く者

迷ったけれど、今年の演劇納めともなったこちらの作品に。

おやじーずだけの脂臭い(笑)作品なんだけど、笑あり、悲しみあり、サスペンスあり

そして最後は愛と希望で幕を閉じるなんて。聞いてないよ〜。

ひとつ間違えると、どこまでも暗くて暗いだけの話を、こんなにも楽しく、

ワクワクみれるのって、やっぱりおやじーずの演技の成せる技なんだろうな。

平均年齢70歳笑。

そして一番年上の役を一番若い高橋克実さんで、

年下の役を一番年上の平田満さんがやるというww。

そして誰よりも、浅野和之さんのボケが絶妙すぎて、楽しすぎました。

 

次点

 

無駄な抵抗

私の大好き浜田さんが私の大好きな浜田さんらしいお役で、本当に楽しかった。

イキウメらしい怖くて優しい作品で、メンバーはみんな素晴らしくて、

客演の池谷のぶよさんも素晴らしかった。

演劇デビューの乙女を連れて行って、新鮮な感想を聞けたりしたのも良かった。

この作品も奪うものと奪われるものの話で、これはもうそういう時代なのね。

なのになぜ次点になったかというと、

多分、この物語のシチュエーションがあまりにもキツかったってことなのかな。

 

 

韓国

1位

Gone Tomorrow

ま、やっぱりこれでしょうね。7年待ち続けてようやく観れた感動。

台本全部訳して臨んだ労力もプラスして、作品見る前からもずっと楽しめました。

日本人的にはちょっとヒリヒリするけれど、

この作品のメッセージはたくさん受け止めさせてもらいました。

そしてやっぱりそく様は素晴らしいという結論ですww←推しですからっっ!許して。

 

 

2位

RENT

11月は名作公演続きで、どれにするか迷うところですが、

予想以上に胸熱だったこちらに。

RENT、演出がとにかく好きです。

エネルギッシュで、自由で、金がなくてエイズだし、

っていうマイナスな要素を跳ね除けて、今を生きるエネルギーに満ちていました。

そして大好きコリンズとエンジェルのカップルは愛に溢れて好き過ぎるし、

マークもエネルギッシュで良かったです。

この3人はかなりのキーよね。

ここが良ければ、ロジャーとミミがどんなに愚かでも許せるww

←あくまでも私的意見です。

モヤモヤ消し飛んで、とにかく元気もらえました。

 

3位

SMOKE

韓国作品、どれも素晴らしすぎて迷った〜〜〜〜!!!

でも、やっぱりSMOKE。

特にギョンス超とスンアン海、ジユ紅の回は私のツボを激押しでして、

胸キュンで切なくて、胸熱でした。

スンアンくんは、純粋な役は・・・っていう意見を多数聞きましたが、

私にはその純粋の下に闇が見え隠れする海がツボでした。

スンアンくん、いつの間にこんなにも私のツボにハマる俳優さんに成長してたの??

そして、前公演で絶望的に悲観的な超だったギョンス超が、海への愛に満ち、

彼の理想である姿であり続けようとする懐の深い大人なギョンス超に心鷲掴み。

でも結局心折れて、死へと向かうのだけど、その弱さすら愛。

その彼らをキラキラした希望そのもので抱きしめるジユさん紅も、新鮮で、

この後の他の作品全部キャンセルして観たいと思うほど

好きな組み合わせで幸せでした。

 

 

次点

レミゼラブル

いやね、本当なら1位でもいいくらいダントツのレベルなんですが。

来年また観ること、レミゼに関しては私、かなりハードル高くしてしまうので笑

ちょっと若すぎ?と思ってたうヒョクさんでしたが、

その若さで、荒々しい若きのバルジャンを、

彼の持ち味の愛情深さでそれ以降のいつくしみのバルジャンが表現されていて

バルジャンの人生と人となりがとても共感でき、

誰よりもリアルにバルジャンの心のヒダに触れたような気がしました。

全キャスト本当に素晴らしかったのだけど、何よりも初演再演再々演と重ねるたびに、ワインのように(飲めないけれど)味わい豊かに

作品自体が成長して行く様を見る醍醐味。

次にまた見るのが楽しみです。

 

 

まとめ

今年1月から渡韓解禁(私が)になり、

とにかくアンテナが日本から韓国に変わってしまったこと、

韓国も日本もチケット高騰で、

去年のように湯水のようにチケットを取るのをセーブしたこともあり、

自分でもびっくりするような観劇数になりました。

(いや、それでも普通の人よりは多いと思うのだけどね。)

上半期と合わせても去年の半分。

これは!と思う作品でないと、手を出さなくなった。

これはいいことなのか悪いことなのか。

推しの舞台さえ、減らすというびっくりさ。

でもね、観るものを吟味するっているのは大事。たとえ推し作品でも、

推しだからなんでも、っていうのは彼に対しても失礼よね。

推しが出てても、嫌いな作品もある。

 

なんていいつつも、とにかくね、エア代もホテル代も高騰しているから、節約必須。

ってか、今年の韓国はミュージカルも演劇も、名作新作大放出で、

3年分くらい一気に出してる?って感じだから、渡韓も否応なしに増える・・・。

それでも見切れないっていう贅沢な嘆きが常々ありまして。

それに久しぶりの韓国作品との逢瀬。

新しい出会いもたくさんありました。若い俳優さんが次々と登場していて、

そのキラキラさに抗えない・・・。

今の私のアンテナが、大劇場から大学路へ、

ミュージカルから演劇へ移行していることもある。

大好きなウンテさん作品捨てて、大学路を選んだ自分にびっくりしたわ。

私の中で新しい風を求めているっていうことで、来年も新しい風、探します。

2023年上半期観劇まとめ

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1月 

韓国 シンウンギョン音楽監督ミュージカルコンサート

   スウィニートッド

   JSC

   映画「英雄」(ミュージカル映画だったので)


日本 ハリーポッターと呪いの子

   キングアーサー

   

2月

日本 桜姫東文章(2)

   DREAM GIRLS

   笑の大学

   

3月 

韓国 RED BOOK

   SHAKSPEARE in LOVE(2)

   ベートーベン

   AMADEUS(2)

   インタビュー

 


日本 太平洋序曲

   ジギルとハイド

   RENT

   

4月

日本 マチルダ

   ラビットホール(4)

   ラマンチャの男

   

5月 

韓国 RED BOOK

   デスノート

   SIX

   パリパン屋

   狂炎ソナタ

   ON THE BEAT


日本 人魂を届けに

 


6月

日本 ある馬の物語(3)

   DEVIL大阪

 

 

 

 


日本 14作品 20公演

韓国 9作品 11公演

 

 

 

上半期の私はすっかり韓国の方に心が移動しつつあります。

日本で見た作品にこれっっっ!っていうのが少なかったのもあるし、

昨今のチケット高騰でなんでも見に行くと言うスタンスを変えたというのもある。

それから成河くんの影響(は大きいと思う)で、ミュージカルから演劇にシフトチェンジしつつもある。

去年秋からアンテナは完全に韓国に飛ばしていて、日本はとりあえず上半期は取っていたけれど、下半期のチケット全然取ってないんだけど、どうするつもりなんだろう?


とりあえず、上半期心に残った作品まとめてみました。

 

 

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1位DEVIL

本当は下半期エントリーのはずだったけど、この熱量は今のうちに入れておきたくて。

大阪はギリ上半期ってことで。

私も大好きな作品を私が観れなかった初演メンバーで、しかも推しの3人が来るなんて、

本当神様の贈り物かってくらい私得。もう2度とないよね。←あったら嬉しいけど

とにかく歌うまがノンストレスで歌い上げて、しかも日本語で理解させてくれる。

ここ日本?ってくらいの歓声でショーストップとか、本当何?

ええ、声が枯れるまで叫ばせていただきました。4回しかないちゅんの黒Xを2回観れてよかった。

日本だけの演出はぶっ飛ぶところあったけど、まさしは影でもジョンでも最高の声でした。

ジョンを全隠ししても好き。

 

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2位 ある馬の物語

久々に「ああ、成河くんの真骨頂」と思える作品だった。

ここのところ、私の嗜好と道がずれてきちゃったかもと内心ヒヤヒヤしていたので、

とてもとても嬉しい作品でした。(3年間待ち続けていたからね)

跳んで走って踊って歌って。なんて贅沢な作品。

そして何よりも馬の瞳というフィルターを使って別の視線から世界を見せてくれる演技、

本当に凄すぎる。

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3位 キングアーサー

韓国版が本当に好きでした。それを上書きしてしまうのは悲しいと不安半分期待半分で見たのだけど、韓国とはいい意味で別物で、それぞれ好きな作品だと思えた。

そう思えたのは韓国では無くなっちゃっていた鹿くんオオカミくんが残っていたことと

彼方メレアガンが楽しすぎたし、韓国版でわからなかったセリフわかったのと、なんと言っても曲が好きすぎたっていうのかな。(日本版のよさ伝わらないですねw w)

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次点 人魂を届けに

去年の作品で衝撃を受けた「イキウメ」の新作。若干不満は残るものの、

客演の篠井さんの演技素晴らしかったし、やっぱり浜田さんの演技が不思議で好きなのよ。

題材も内容も暗いのに、どこか涼やかで優しく癒されると思うのは前川知大さんによるものなのかな。とりあえず当分追いかけたい劇団です。

 

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次点 笑の大学

三谷作品に間違いはないけれど、瀬戸くんを役者として見直した作品でした。

内野さんは安定の演技うまだけど、それに負けない絶妙な間と掴みどころのないボケさが本当にうまかった。心の底から笑って、じんわりさせていただきました。

 

 

韓国

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1位 SIX

意外や意外なんだけど、いや本当に楽しすぎて騒ぎすぎました。

もちろん予習はしていったけど、ノー勉だったとしてもかなり楽しめると思う。

最高なナンバーと、どんなことがあってもめげない6人の妻たちが最後に出した答えが本当に前向きで元気いっぱいもらいました。日本でも公演希望!!

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2位 シェイクスピアインラブ

もちろん映画は見ていきました。でも映画よりずっとずっと良かった。

途中で「R&J」思い出しちゃったし、「12夜」思い出しちゃって、1人ジーン。

ムンソンさんといい、イサンイさんといいそれぞれ自分のシェイクスピア作っているので、

それぞれの解釈がとても良かった。

ヴィオラはユジュンちゃんの一人勝ちだったけれど、スピンちゃんも素敵だった。

そしてお久ぶりのオヨンさんが嬉しかったのと、初めましてのパクジョンウォンくんがめっちゃ良かった。

とにかく言葉わからないのに、全部入ってきた彼らの演技と演出が最高でした。

これは全キャストコンプリートしたかった!

 

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3位 JCS

大好きすぎる作品を、コロナ後初渡韓で、りーにむとチサンたんペアで観れたのが最高でした。(本当はウンテジーザスで観たいのだけどそれは叶わないので小声で)

音を聞くだけで血肉が湧き上がる。

この後この2人でDEVIL観るとは、この時は考えもしなかったなー。

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次点 アマデウス

これも映画を見て挑戦しました。とにかくサリエリの独白なので、半分修行ですが、

ジェボムさんといい、ジヨン姉さんといい、本当に素晴らしい演技でのめり込みました。

これが次点なのは、単に私の語学力不足のせいです。

 

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特別賞

 

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映画「英雄」

本当は本公演を観たかったのだけど、スケジュール的に無理なので映画だけでもと観たのだけど、この時大本命だったソクさまスウィニートッドが消し飛ぶほど素晴らしかった。

どのキャストもスクリーンの中で生き生きと動き回り、歌い上げ、もう信じられないほど号泣しました。いつか舞台でみたいと熱く思った作品でした。

日本でも上映されるといいんだけど・・・これは無理よね。

   

2021年観劇まとめ

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お久しぶりです。

ブログは放置しておりましたが、今年もたくさん観劇活動させていただきました。

20201年は、昨年に続きコロナに翻弄された1年でした。

感染拡大に伴い、毎回幕が上がるまで見られるのかどうか心配しながら見ていました。

そんな中でも強い気持ちで舞台を開けてくれた俳優様、スタッフ様には本当に感謝しかありません。

今年の素晴らしい数々の舞台をありがとうございました。

一幕一幕が奇跡でしかありません。

そんなわけで、今年も観劇のまとめをしたいと思います。

 

2021年観劇リスト

 

1月

イリュージョニスト(2)

犬と猫の時間韓国配信(2)

ジェントルマンズガイド韓国配信(2)

 

2月

僕とナターシャと白いロバ

子午線の祀り(4)

 

3月

木下歌舞伎〜義経千本桜

平家物語俊寛配信

本当のハウンド警部

 

4月

スリルミー〜成福(2)

      にろまろ

      新人(2)

 

5月

俺たちは天使じゃない

父と暮らせば

スリルミー配信(3)

日本一わきまえない女優、スマコ配信

桃太郎

SMOKE韓国版配信

 

6月

フェイクスピア(2)

レ・ミゼラブル(2)

 

7月

母と暮らせば

Amadeus韓国配信

森フォレ(3)

日本の歴史

女神様が見ていらっしゃる韓国配信(2)

JCSコンサートバージョン

レ・ミゼラブル(2)

 

8月

世界の童話朗読会

化粧二題

道産子と越後人

砂の女

 

9月

検察側の証人(4)

黒い司祭韓国配信

友達

SMOKE日本版(2)

THE DEVILコンサートバージョン

ナビレラ韓国配信

ジャックザリッパー日本版

エデルラインコンサート韓国配信

伝説のリトルバスケット団韓国配信

 

10月

命知らず

スワッグエイジ〜叫べ朝鮮!韓国配信

 

11月

顔見せ大歌舞伎〜連獅子

THE BEE

パ・ラパパンパン

もしかしてハッピーエンディング韓国配信(2)

地点〜どん底

イモンドの勝負

 

12月

IMY〜あくと(2)

ダウト

地点〜グッドバイ

北斗の拳

ストーリーオブマイライフ日本版

ジャックザリッパー韓国版配信

ローマ帝国三島由紀夫

ローマ帝国三島由紀夫配信

 

ライブ

37作品55公演

 

配信

日本:4作品6公演

韓国:12作品16公演

 

前半は楽しみにしていた公演が途中で中止になって泣くこともあったけれど、

その割には結構頑張って観に行ったな〜。

いつなにがあるかわからないからこそ、本当に観たい舞台を選んで、

真剣に向き合う。そんな緊張感が気に入っていました。

1人で真っ直ぐ劇場に向かい、真っ直ぐ帰る。

友達とおしゃべりしながらお茶をしたり、食事をしたりするってことが

全くなくなってしまったのだけど、純粋に舞台を堪能する時間は、

前よりも濃厚な演劇と向き合う時間で楽しかったです。

後半は少しだけ友達と感想を話す機会もできて、それはそれでやっぱり嬉しい。

このまま平常に戻って、なにも気にせず観に行ければいいのだけど・・・。

だけど、こんな時だからこその奇跡の配信もあって、本当に感謝です。

ライブには叶わないけれど、配信だからこそ見れるアップやアングルが嬉しかった。

それに韓国配信には、字幕付きなんていうのも出てきて、それこそ奇跡笑。

そんなこんなで今年も目一杯楽しませてくれた舞台に感謝の気持ちを込めて←

各賞の発表です。

 

■作品賞

好みが変わってきたというか、去年とガラリと変わった今年のベスト6はこちら。

順不同の6作品です。(今年も5つには絞れませんでした💦)

 

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☆父と暮らせば

前からずっとお勧めされてて観たかった作品。

今年「母と暮らせば」と対で観て、感慨深いものがあったのですが、

私は「父〜」の方が好きでした。

妙に明るいお父ちゃんと娘のやりとりの中に、残酷さ、悲しさ、それでも生きていく強さのようなものがあって、それが戦争なのだと胸を突かれました。

ずっと語り継いでいくべき作品。

その時の山崎一さんのおとうちゃんは、明るいのにどこか命を削るような切実さを感じて、強く惹かれました。

 

 

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☆森フォレ

生きること。自分らしさを持つこと。

自分のルーツを知ることから始まる。

血を繋ぐ女たちとそれを取り巻く男たちの物語。

人の歴史を血で繋いでいく女ってすごいよね。

そんでもって、その女を守るのが男の役目なんだって妙に納得した。

推しの成河くんは、全キャストの中で唯一繋がりのない役で、

しかも彼の持ち味である躍動感を封印された役で

迸るようなエネルギーを放出するキャストたちを羨ましそうに見ているのが印象的でした。

彼とともに我慢するストレスを感じながら、

この物語が、彼がラストの一言を主人公に伝えるためにあるんだと気がついた時、

胸熱になったんですよね。ふふ、私、推し贔屓だからさー。

魂の叫びが聞こえるような舞台、大好きです。

 

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子午線の祀り

形式美の素晴らしさを改めて感じた作品。

言葉と動きの美しさ。古典の面白さを教えてもらった。

コロナのこともあり、キャストが大幅に減り、時間も1時間短縮されたけれど、

やっぱり長い笑。

好きなシーンがずいぶん削られて残念な部分もあるけれど、スッキリしたなと思う。

演出も大幅に変わり、鳴門の渦のようなセットすごく良かった。

キャラは前回よりもメリハリよくキャラ立ちしていてわかりやすかったし、

推し成河義経は前回よりも軽快に飛び回り満足。

戯曲と古典と読み比べながら舞台に通った日々。楽しかったです。

 

 

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☆フェイクスピア

野田地図は、観たら絶対好きだと思いつつも、チケットが取れなかったこともあって

今回がデビュー。

やっぱり堕ちたよね。まさにパンドラの箱を開けた感じ。私が嫌いなわけないじゃん。

思わず、おかわりしたくて当日券並びました笑

マニアいわく、「野田地図の中ではかなりわかりやすい作品だよね。」だそうだが、

この後見た「THE BEE」で、その通りだと納得した笑

が、しかし、全ての演出がキテレツで、謎だらけの展開を強引に推し進めるくせに、

実は細かいところまで計算されていて、ラスト、全ての謎が明かされた時に、

全ての事柄に意味があり、繋がって、唸ってしまう。

静と動、軽さと重さ、直球と変化球、飛び上がり落っこちる。

緩急が激しく忙しい舞台だけれど、そのパワーが心地よかった。

 

 

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☆ダウト

真実とは何か。

疑いの前には、全ての真実は嘘になりうる。

そんなことが思い浮かんだ。

石のように頑なな校長と、砂糖菓子のように甘く心地よい牧師。

純朴な迷える羊的なシスター、子供を必死に守る母。

彼らに共通することは、「子供を守りたい」という思いなのに、

それぞれがそれぞれの立場、思惑で、対立の構図ができてしまう。

「好き」「嫌い」という感情が引き起こす恐ろしさ。

薄寒さを感じながら帰路に着いた。

風姿花伝の作品は、いつだって演技を肌で感じる。

寒さ、暖かさ、チクチクした痛みや撫でられるような優しさ・・・。

それは役者や演劇の素晴らしさもあるけれど、

役者と観客が一体になれる風姿花伝という器の素晴らしさでもあると思う。

 

 

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ローマ帝国三島由紀夫

ベスト5がほぼ決まっていたのに、突然ブッ込まれた年末の公演。

「ブッ込まれた」というか捻り込んできたというか笑。もうなんなの?この舞台。

リーディング公演と言いながら、もうほぼ一つの形が完成していたように思えた。

言葉と身体があれば、あとは何もなくても物語を伝えていける。

形式と自由さ、対局にあるふたつを駆使して作られる世界に、「子午線の祀り」が思い浮かび、「地点」の演出を感じた。

私が三島由紀夫の作品をもっと知っていたら、もっと深いメッセージを掴むことができたのかもしれない。それが残念。

とにかく押して押して押して!!!!あっさりが1人もいない濃厚極まったキャスト陣。

誰も引かないからこれはもう演技の格闘技。

ガシガシ音が聞こえてくるような応酬に、ただただ釘付けになっておりました。

すごいね。気を抜いたらこちらが殴られる。そんな緊張感、素敵すぎる。

年の瀬にすごいもん観せてもらえて嬉しかったです。

そして成河くんが今年一番楽しそうに演じていて、ファンとしてはそれが一番嬉しい。

成河くん以外の方々は初めましてだった(と思ってたけど、実は結構いろんな作品で見ていたらしい)けれど、いやいや、みなさん素晴らしくて、まだまだ私の知らない世界があるのだと唸りました。

来年はさらに深い沼にハマりそうで怖いです。

 

■次点

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☆木下歌舞伎〜義経千本桜

子午線の祀り」を通して見つけたのですが、「子午線の祀り」と対で見て本当に楽しかったです。

歌舞伎も文楽も知らない私に、その門戸を開いて導いてくれたアブナイ作品でした。

小劇場って、自由でエネルギッシュで本当に面白いよね。

大胆な演出と解釈。

本筋見ないで、こっちが先でよかったのか不明ですけど、古典という敷居の高いものを

グッと敷居を下げて、招き入れてくれる懐の深さが心地よかったです。

 

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☆スリルミー

これは何度見たって、好きさは変わりません。再演ありがとう〜〜〜〜〜っ!

再演の成福ペアは、さらに深化を遂げていて毎回震えました。

初演ペアのにろまりペア、若手の松山ペア、それぞれ解釈が全く違っていて、

それを許す制作サイド懐の深さには韓国版ばりで感謝感謝です。こりゃ全部観たいよ。まさに沼作品。東京ラストがコロナで中止になって悲しかった。

 

■特別賞

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☆フィストオブ・ノーススター〜北斗の拳

「はぁ?北斗の拳がミュージカルだって?」と、

ほとんど怖いもの見たさで見たのだけど、

予想以上のクオリティとエンターテーメントな作りが

今までの日本の作品とは違っていて新鮮でした。

もうなんでしょうね。

従来なら絶対やらない演出、本来なら隠すべきものをあっけらかんと潔く見せて、

シリアスからコメディ、アクションからラブまで

とにかくてんこ盛りなエンターテイメントを極めようとする姿勢は、

やはり中国進出を頭に置いているからなのでしょうね。中国資本だし。

アニメも漫画も見た派としては、あのシーン、このセリフがああなるのか?と

笑いを禁じえず、肩を震わせ思いのほか楽しみました。

色々突っ込むところもあるけれど、とりあえずこれは特別賞差し上げたい。

 

■配信賞

日本

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☆スリルミー

東京公演終盤にまさかの中止。持っていたプラチナチケットが泡となり、泣いていたところにこの配信。

これはもう、「配信ありがとう!!!」と叫んでしまうほど、奇跡の配信でした。

客席では観れないアングル、アップに心躍り、肌の艶まで見えるクリアな映像に

ただただ心躍りました。円盤にしてくれ〜〜〜〜!!!

 

韓国

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☆犬と猫の時間

韓国に行けなくなり、舞台から遠ざかりつつも、なんとか繋がっていたい。

配信は韓国の舞台と繋がる唯一の橋。

この作品は、以前観ようと思っていたのに、

スケジュールの都合で観れなかったんですよね。(そんなのばっか)

配信になって嬉しかったです。で、気楽に観て思いっきり泣かされました。

優しくて切ないお話。

そして忠実なわんこ役のウォングンさんを見直したというか、好きになっちゃった。

図体ばかり大きくて、ちょっとおバカなゴールデンリトリバー的わんこのイメージ。

それでいて優しくて懐が深い。抱きしめてあげたかった。

 

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☆SMOKE

日本でもおなじみになった「SMOKE」

日本版も大好きだけど、やっぱり韓国版は一味違います。

特に大好きなギョンス超とカンチャン海。

それに初めましてのウナ紅は、姉であり母であり恋人というイメージぴったりで

この3人のケミの素晴らしさにただただ癒され元気もらいました。

 

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☆ジェントルマンズガイド

2019年に現地でみて、とても楽しかったんですよね。

それが再演で、しかも大好きウンテさんがやるっていうから!

ウンテ、ジェリム回と、サンイ、ギュヒョン回と2回も観れるなんて、

もう神でしかありませんでした。

どちらも面白かったけれど、やっぱりウンテさんの小ネタ満載のモンティが好き!

(いや、みんな小ネタ満載なんだけどww)

ジギルとハイドネタは、好物しかない!!そしてセクシーモンティ。

ダイスキスはギュヒョンさんの勝ち!!!

あの8変化は、最高に笑える〜〜〜〜〜!

幕間もいろんな笑いを仕掛けて、サービス満載で最高楽しかったです。

 

■最優秀男優賞

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♡成河

今年も言わずもがなのぶっちぎりの1番。

今回もイリュージョニストに始まり、ローマ帝国三島由紀夫まで、

演出含め7作品も出演してくれて、今年も目まぐるしくも楽しませていただきました。

もう感謝しかないですね。

2021年は成河くんで始まり成河くんで納められてこの上ない幸せいただきました。

今年は大河ドラマも出演するし、舞台も控えていて。

またすぐに成河くんに会える幸せ。

精力的に活動嬉しいですが、本当にやりたい作品を楽しんで演じてくれることが

ファンの一番の望みです。

今年もファイティン!

 

■最優秀女優賞

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♡七味まゆ味

私、元来女優に興味はないんだけど←ヲイ爆

年の瀬に、まさかの推し女優ができるとは。日本で。

まさかまさか。成河くんと殴り合いの芝居をする女優さんがいたとは。驚愕。

感激しました。2人た本当に楽しそうにぶつかり合っていて、釘付けになりました。

来年、追っかけてしまいそうです。怖い。

 

■ringhun的新人賞

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高橋一生

去年「天保12年のシェイクスピア」を観て、うまいなーとは思っていたけれど、

今年の「フェイクスピア」でついに堕ちました。

いや、なんというか、性別も年齢も全ての境界線をひらりと飛び越す

しなやかな演技にすっかりやられました。

テレビでも「あ、いいかな?」とは思っていたけど、

こんなに上手いなんて思わなかった。いや、この人、まじ舞台の人なんでしょ?

テレビとかやってないで、もっと舞台に立って欲しい。

 

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山崎一

ふふっ。はじめさん。

テレビでも好きでしたけど、ああん。舞台のはじめさんは、その100倍いいですね。

「本当のハウンド警部」で、生田斗真くんが頑張って舞台を作っていく側で、

全部持っていくあたり、本当大好きです。

そうかと思うと、「父と暮らせば」で号泣させて、「友達」で背筋を凍らせる。

振り幅大きすぎで悶えます。

人の心をのらりくらりとすり抜けて、軽いジャブ食らわせながらも、

ちょっと離れてこちらを覗き込む。優しいのか残酷なのかわからないところも魅力。

初めておっぱと呼べる推しができました。

はじめおっぱ❤️

 

 

■配信ありがとう賞

韓国

すっかり観にいくことが不可能なのに、21年も名作新作目白押しで。

でも、配信もずいぶんたくさんしてくれるので、嬉しい限りです。

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♡パクウンテ

「ジェントルマンズガイド」まさか、ウンテさんが出るとは夢にも思わなかった。

ウンテさんがコメディ?いや、去年キンキブーツやったし、アリだとは思うけど?

と思いつつ見た配信。

いや。本当最高でした。

セクシーでサービス満点のモンティにきゃーっ❤️となった年初め。

ジギハイのパロディとか、楽しすぎじゃないですか。

真面目なウンテさんがこんなに舞台で遊ぶなんて。

好きです。やっぱり好きです。

写真がモンティでないのは、ただ今「フランケンシュタイン」のアンリなので、

逢いたい気持ちを込めて。

フランケンシュタイン」も配信があればいいのに。←無理よね💦

 

 

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♡キムギョンス

去年の「ファンレター」に続き、「SMOKE」「黒い司祭」と、

配信で癒してくれました。大好きな俳優さん。哀愁帯びた色気がなんとも言えません。

ただいま再びの「ファンレター」ご出演。

大好きな「ファンレター」の大好きなヘジン先生。逢いたいです。

また配信ないかなぁ〜。

 

 

■観たいのに観られない泣き賞

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♡カン・ピルソク

前回に引き続き、逢いたいのに逢えない賞に輝いたのは、

「私とナターシャと白いロバ」「光化門恋歌」「Gone Tomorrow」「サムシングロッテン」と、私が観たくて悶えてしまう作品にドシャドシャ出ていて、配信あっても出てきてくれないそんなつれなさに恋しさ募ってのことでして。

それでも年末「サムシングロッテン」の稽古配信してくれたのは嬉しかった。

クリスマスも年末年始(そして多分ソルラルも苦笑)もガッツリ働くソクさま。

どうか海の向こうのファンのためにも、配信登場お願いします。

 

というわけで、コロナ禍でも足繁く通った2021年をまとめさせていただきました。

今年もたくさんの「奇跡」に立ち会わんがため、劇場通いができますように。

みなさま、今年もよろしくお願いします。

 

 

   

 

 

 

 

 

 

キター!!「スリルミー2021」成福ペア初日備忘録

 

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待ちに待った「スリルミー」!

前日から吐きそうなくらい緊張して眠れず💦

ごはんも食べられず、本当私何やってるんだか。

でもちょっこんの成福ペア、私の期待以上の私と彼になって帰って来てくれました。

おかえり〜💕

 

演じるたびに深化していくペアだから、どうせ次見た時はまた変わってるに違いないのだけれど、

だからこそ、今回初めて感じたことを忘れないために備忘録。

次に観に行った時は、また新しい気持で受け止められますように。

 

そんなわけで、最初からallネタバレです。

もちろん私の偏愛的解釈ですが。

まだこれからの方で、ネタバレイヤな方はスルーしてくださいね。

 

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ピアノの音とともに暗転。

ピアノだけが浮かび上がる。

いよいよ始まる期待感に胸が躍る。

でも、落合さんのピアノは優しいな。

タッチが柔らかくて、どこか癒しを感じる。

戦慄というより、悲劇を思いスタートから切なくなる。

 

♫隠された真実


疲れ果てた姿で気配薄く現れた成河私。

疲れて無力な初老の男。瞳には力がない。

裁判官に当時のことを聞かれて、当時を思い出して思わず涙ぐむ成河私には、

あの時への後悔と慕情に溢れていて、すでに私も涙が出る。

この「私」は新しい!

 

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♫僕はわかっている


暗転と共に現れた19歳の成河私はあまりにもキラッキラの萌えキャラで、

さっきの疲れたおじさん姿とのギャップが、凄すぎて唖然としてしまう。

一瞬で時を越えてしまうのは、前回以上!

 

対して福士彼は、相変わらずのドSちっくな俺様は変わらないけれど、

前回以上に美しくカッコイイ💕あれは所作が綺麗だからなんだろうな。特に手指の動き!

 


♫優しい炎


多分2人の一番穏やかで幸せだった瞬間。

成河私にとってはようやく訪れた彼との時間。

彼とスリルを味わうことに、彼との一体感を感じているのかもしれない。

彼の胸に沈めるその顔に安堵が見える。←恍惚ではない。

福士の炎は青く冷たい感じがあるけど、身も心も自分の胸に預ける私に

例えようのなくかわいいと思っているような気がした。エリザのトートみたい笑

これ以上の支配欲を満たす瞬間があるだろうか?

それを愛と言うには疑問だけど、多分彼にとっては私に愛を感じる瞬間なんだろうな。

 

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♫契約書


自分の世界観をしっかり持った2人が、

相手を自分の世界に入れて支配しようとする

パワーゲーム感。今回はそれが最初から強い。

でもなんというか、ギラギラ感がなくてスマートに感じるのは、成河私が冷静だからなのかな。

でもどちらも引かない頭脳戦な心理ゲーム。

青い火花がバチバチと飛び散る感じでドキドキ💓


特に福士彼の挑発は、冷静を保ちながらもギラギラ感が堪らんですがな。

多分、成河私の方が天才だってことも、家庭環境が圧倒的な差があることもわかっていて、

本当なら成河私は目の上のタンコブでしかないのだけど、

成河私の自分への想いをわかっているから、自分より上に来ないこともわかっている。

トラウマの成河私を組み伏せ支配することで、彼の支配欲と力への憧れを満たしている。

一番欲してる欲望を満たす唯一の存在として、彼は私を愛していると言うのかな。


成河私とてそれは同じことで、彼が喉から手が出るほど欲しい「モノ」が自分にあることは自覚している。でも成河私にとっては、それはなんの価値もない。

美しさ、社交性、自信を持つ彼の存在そのものが理想で、憧れ。スター。

要するに無い物ねだりの2人が、お互いにないものを求め合っているペアなんだよね。


お互いのがお互いの欲望(需要)と利点(供給)を天秤にかけて駆け引きするあたりが

栗山さんが投げかけた「資本主義の病」なのかな?

自分自身を餌にして狩りをするような激しい心理戦、

こんなことしてたらマズイこと、どちらもわかっていながらも、

お互いの欲求を満たすために、現実から目を背けてて離れられない

微妙なバランスで成り立つ2人。ー依存。

 


♫スリルミー

♫計画

 


それが崩れたのは、♫スリルミーの後、殺人を希望した時。

多分、その前に彼は家庭内で何かあったに違いない。

虐げられたのか、傷ついたのか。普通の心理状態だないところに成河私の挑発。

いつもの成河私なら彼の様子を察知できたかもしれない。

でも成河私も我慢の限界に来ていたという最悪なタイミング。

 

いつものようにcoolに私を突き放すはずが、理論的に強く出た私に屈することになり、

福士彼の行き場のない不満は、「一線を越える」ことに転化する。

成河私に抱かれながら(抱きながら?)屈辱に耐えながら

成河私を組み伏す事だけを考えていたのだろう。

ことが終わったあと「殺人計画」を言う福士彼は、「どうだ」と言わんばかりのドヤ顔でほくそ笑む。

 

「誰を殺すっていうのさ」

「俺が一番ムカつくやつ」

「僕?」

「おまえ・・・」

「きゅうぅん」←なにそのあざとかわいい小動物化

「・・・以外」

私たちだけでなく、そう言いながら福士彼も心の中でめっちゃ萌えたにちがいない。←絶対ww

   

邪魔者の「弟」を殺すことを突きつけ、私と駆け引きをする福士彼はまるで獲物を狙う猛獣のようだ。

結果、「弟」を排除することはできなくても、「一線を越えた犯罪」に足を踏み入れる興奮と

再び成河私を掌握した快感に身を震わせる。

 

福士彼のターニングポイントはこの瞬間。

我を忘れ興奮と快感に恍惚する福士彼の目はイってしまっていて怖い。

狂気と言うのは、こういう風にに生まれるのだな。

 


♫戻れない道

 

前回は19歳と53歳を行ったり来たりしていた気がするけれど、

今回は19歳の私だけだったような気がする。


狂気に支配される彼を「弟を殺す」ことは止められたが、

彼との駆け引きに負けて「誘拐殺人」することになってしまった私。

この時の成河私はまだ理性が勝っていて、

でも、多分、この時、「彼」と「自分の人生」を天秤にかけて「彼」を選んだんだよな。

「♫戻りたいと思っていても、戻れなくて・・・あまりに遠くまできてしまった・・・」

成河私は、こうなってしまったことを後悔しつつも、

彼に従うことを受け入れている。

 

「♫目指していたのは理想の場所〜」

成河私の第1のターニングポイント。

福士彼は、これが成功したらそれで満足しないで、次はまた「弟」を殺そうとするだろう。

彼の失うことなく彼の狂気を止めるために、どうしたらいいか。

この時既に、「この殺人」の後のことを成河私は考えていたような気がする。

そして、「決意」する。

歌い終わった成河私の瞳にはそんな強い意志が宿ったように見えた。


ともかく、ここから2人ががらりと変わる。

 


♫スポーツカー


最高にいい顔の福士彼。

謎の帽子にマフラーで口を隠しているので、彼の眼光だけが強調される。

そもそもそんな格好でウロウロしていたら、怪しすぎて誰も近づかないと思うが、

子どもを誘うその手の動きが、妙にリアルで目で追ってしまう。

舞台の奥で、呆然とそれを見ている成河私も、視界の端で気になってしまう。

 


♫超人たち

 

確か前回は、最初から恐怖に震わせながら逃げてきた記憶があるんだけど、

呆然と帰ってきたような成河私。

興奮と快感に頬を紅潮させている福士彼と対象的だった。

 

福士彼は達成感に輝いている最高の笑顔。

でも私にはその福士彼は背景にしか見えず、

「本当に引き返せない」ことになった成河私の緊張した面持ちに目が釘付けになる。

そのあと、だんだん恐怖にパニックになるけれど、なんとなく違和感がある。

怖さよりも先に出ていたあの硬い表情。あの表情はなんだったのかと、後から考えると、

私にとっては、「彼を出し抜く」キモの瞬間だったからなのかな?と思う。

だとすれば、その後の違和感残るほどのパニックは、「演技」ってことなのかな?

 


♫脅迫状

♫僕の眼鏡/おとなしくしろ

 

もうここ、2人の歌声のケミが大好きすぎる。

そして2人のやり取りは、セリフも歌も区別することなく、同じ「芝居」なんだと改めて思う。


メガネを探す私が、あまりに嘘くさくて、結末を知っているだけにフフンとなる。

でも、そのことでチラリと彼が自分を裏切りそうなことに気がつくくせに、

信じられなくてスルーする成河私。

 


♫あの夜のこと

♫戻れない道(リプライズ)


警察の取り調べまでは成河私の想定内。

だけど、残酷なまでにきっぱりと自分を棄てる福士彼の裏切りは想定外だった。

いや、そうかもしれないと思っていたけど、

いざそれを突きつけられた時の自分のダメージの大きさが想定外だったのかな。

声が潰れそうなくらい高音で「待てよ!」と叫ぶ私は、本気で動揺していた。

 

ここが成河私の第2のターニングポイント。

彼を出し抜く「計画」の動機が多分、ここで変わったんだよな。

「♫ここはどこだ。道に迷って。たどり着けば、禁じられた森だと気づいたときには・・・」

の声色のニュアンスが変わっていて、ストンと胸に落ちてきた。

そしてここから成河私の福士彼を見る目が変わる。

 


♫俺と組んで


成河私の裏切りによって同じく逮捕され留置所に入れられた福士彼。

怒りをぶつける彼に冷たい視線と拒絶。

自分を裏切った福士彼に、本気の怒りと復讐心を感じる。

今まで下手に出て、彼を立てていた成河私が、

福士彼を完全に打ちのめして組み伏す決意みたいなのを感じる。

懇願するように私を押し倒してキスをする福士彼と、

一瞬恍惚の笑みを浮かべながらも、冷たく自分を抱く福士彼の手を振りほどくところが

福士彼と逆転してSっぽい。本当はSなの?


「♫なんでもしてあげるよ」

にっこり笑う成河私がめっちゃ怖い。

獲物を罠に誘き寄せて捕まえたと確信した瞬間の狂気が見える。

 


♫死にたくない


福士彼の死にたくない度は今回もすごい。(とはいえ前回よりはまだ抑えている感じ?)

誰も聞いていないことを確認してから虚勢の鎧を外し、恐怖におののき悶える福士彼。

ここに来て、ようやく自分の愚かさと取り返しのつかない過ちを理解する。


それを壁越しでじっと聞いている成河私の気持ちも波のように揺れていて、

福士彼の死にたくないよりも気になってしまった。←ごめん。

前を見据えて、彼の泣き声に復讐心が満たされた快感と、

自分が憧れていた「強くてかっこいい彼」が崩れていくことへのいたたまれなさに顔を背ける。

それとも覚悟はしていても、絞首刑の判決への恐怖もあったのかもしれない。

 


♫九十九年


裁判で死刑判決が回避された瞬間が、成河私が「一線を越えた」瞬間。

社会も、彼も欺いて「完全犯罪」を証明した瞬間なんだよなぁ。

護送車に揺られる成河私の乾いた笑みがどの笑みよりも怖かった。

成河私はその快楽に酔っていたのか。

それとも彼を完全に押さえつけて、彼が私にしたように完全掌握したかったのか。

勝ち誇った「勝利宣言」は、自ら「完全犯罪」を崩し、彼の心を失った。

 


♫スリルミー(フィナーレ)


私に残ったのは、1枚の高校生の頃の彼の写真だけ。

その写真のままに私の前に現れる福士彼の瑞々しい優しい微笑みと

「レイ」と呼ぶ声の柔らかさに、心をガツンとやられた。

 

「あなたは自由です」と告げられ、

縄が解かれ、結ばれていた掌が開いた時、写真の中の福士彼が、幻のように現れ儚く消える。

「共犯者」という絆で結ばれていた2人が、自由を得ることで、その絆も消え、

呆然と振り返り、「スリルミー!」と叫ぶ成河私に最初にみせた後悔と慕情を感じた。

 

 

 

 

 

2020年観劇まとめ

 

 

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〈2020年観劇リスト〉

1月

きだりあじょっし

ファンレター

SOML

 

2月

ヴィンセントバンゴッホ

女神様が見ている

SOML×2

 

ねじまき鳥クロニクル×5

天保12年のシェイクスピア

 

3月

4月   完全閉鎖

5月

 

6月

帰還(配信)

失われた顔(配信)

 

7月

Defiled(配信)×3

ブルーレイン

ショーガール

 

8月

伝説のリトルバスケットボール団(配信)

M!(配信)×3

Defiled博品館版(配信)

メイビーハッピーエンディング日本版

 

9月

KーMUSICAL ON Air(配信)

       ファンレター

       赤壁

       ザ・フィクション

VIOLET×2

ビリーエリオット×5

6時退勤(配信)

君の庭(配信)

 

10月

35MM×2

35MM配信版

メイビーハッピーエンディング韓国版(配信)×2

星の王子さま(配信)

RENT

 

11月

ナイン

フリーコミテッド×4

フリーコミテッド配信×2

私とナターシャと白いロバ(配信)

狂炎ソナタ(配信)

 

12月

ホリプロコンサート

 

韓国

観劇5作品7公演

配信11作品14公演

 

日本

観劇11作品24公演

配信4公演8公演

コンサート1公演

 

日韓とも2020年問題と言われて、うれしい悲鳴をあげていた去年の今頃。

幕が上がれば突然降って湧いてきたコロナという災いに全てが消されて

別の意味での2020年問題となってしまいました。

3月公演からの怒涛の公演キャンセル。春から夏にかけては、

このまま演劇は生き絶えてしまうのかとも思えて戦慄を覚えたけど、

演劇界側と観客側がタッグを組んで支え合って。

「配信」という苦肉の策がそのまま演劇の新しいもう1つの形になりました。

 

それを「演劇=舞台」と言えるのかどうか。

それは賛否両論だけれど、演劇から距離の遠い人たちへの門戸を広げてくれたという

意味ではとても良かったと私は思います。

俳優さんたちの呼吸に合わせて、会話するように見る舞台に勝るものはないけれど、

反面、お茶を飲みながらまったり舞台を見るというのを味わってしまうと、

それはそれでクセになるというか・・・笑

舞台が再開するまで、本当に楽しませていただきました。

舞台が再開してからも、別の視点から同じ舞台を見るのもなかなか楽しいです。

見方が違うのだから、同じものをそこに要求しちゃダメだよね。

気持ちを切り替えて見方ごとの楽しみ方をすれば、また世界が広がるような気がします。

とは言え、どちらがいいかと言われれば、そりゃ断然、生ですよ。やっぱり。

 

夏とともにようやく公演再開。

最初の舞台は、ソーシャルディスタンスにこだわりすぎて、

なんだか分からなくなっていたけれど、最初の1歩を踏み出した勇気に拍手でした。

 

もちろん渡韓への道はまだまだ見えないけれど、

とりあえず日本国内の舞台活動が再開されて、推しの怒涛の頑張りに支えられました。

成河くん、本当にありがとう〜〜〜〜〜!

 

 

最優秀俳優賞

 

☆成河

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そんなわけで、やはり今年の最優秀作俳優賞もぶっちぎりで「成河」くんですっっっっ!

コロナ前の「ねじまき鳥クロニクル」から始まり、

コロナ後の「Defiled」「VIOLET」「35MM」「フリーコミテッド」のラインナップ。

今年の観劇の半数を占めました。←1作品ごとの回数がハンパないのでww

 幻となってしまった「ある馬の物語」は、今でも本当心残りなので、

いつかきっと再演して欲しいなって思っています。

2021年は頭おかしいくらい演るって言ってくれてるので頼もしい限りです。

ついて行くっっっっっ!

 

キュンキュン新人賞

 

☆大貫勇輔

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何というか、前から好きは好きだったんですが、

今回の「ビリーエリオット」で、オールドビリーだけでなく、その他のアンサンブルでも

一瞬の登場も逃さず、釘付けになって、完全に堕ちました。

足先から指先まで美しい所作と踊りと、天使のような笑顔に癒され、

「ルパンの娘」も頑張ってみたよ(^◇^;)

 

逢いに行きたくてたまらない賞

 

☆カンピルソク

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なんて言うか、どうしてここまで好きになっちゃったのかわからないくらい好き。

2020年は新しい挑戦と、演劇に、はまり役と縦横無尽な活動をしていたのに、

最初の2作品しか見られなくて、本当に残念でした。

海の向こうの活躍を涙をのみながら応援し、身を案じております。

特にソクさまのナナヒン、最高に観たかったよ。

コメディも踊りも大挑戦だったサムシングロッテンは、

公開練習をフルで配信してくれたから歌は堪能できたけど、やっぱり本編観たかった。

韓国の舞台は、延期が続いているけれど、

渡韓できるようになったら一番に逢いに行きたいです。

 

 

作品賞

今年のベスト6はこちらです。

いつもはベスト5なんだけど、どうしても選べずにベスト6になってしまいました(^◇^;)

 

☆ビリーエリオット

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このコロナ禍でも、がんばって公演してくれたガッツ。

そうだよね、1年このために頑張ってきたのに、中止になんてできないよね。

一部中止になってしまったけれど、そんなこと忘れてしまうくらい

ビリーの4人は本当に素晴らしかった。

最初は1回だけ見ればいいと思っていたのに、

気がついたらビリーコンプリートしてたと言う・・・・(^_^;)

 

ビリーそのものだった太一くん、負けん気の強さに元気付けられた海流くん。

バレエはもちろん歌声も素敵だったけど、タップの美しさにため息の出たデニスくん。

そしてもう1人の俳優として、舞台を引っ張っていった奇跡の調べくん。

 

そしてそして、なによりも作品を愛し、ビリーを慈しんでいた

オールドビリー&アンサンブルの大貫さんが本当に本当に魅力的で、釘付けでした。

あの澄んだ笑顔にどれだけ癒され力づけられたことか!

 

全ての要素において本当に大好きな作品。

毎回号泣で、心のデトックスをしてくれた「ビリーエリオット」ありがとう〜〜〜!

 

天保12年のシェイクスピア

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1度しかみれなかったけれど、とても印象深かった作品。

韓国創作ミュージカルの凄さに、「日本にもそんな舞台ないかなー」と

常々思っていたんだけど、まさにこの作品は「それ!」でした。

親切な字幕サービスのおかげで、あまりシェイクスピアをしらない人も

置いてきぼりにしない親切設定。

テンポといい、勢いといい、終始ワクワクして、

「日本にもちゃんと誇れる作品あるじゃん!」って唸りました。

さすが井上ひさし先生っっ!

 

☆VIOLET

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コロナ禍で中止になって諦めていたものが、たった3日だけの奇跡の上演が叶い、

心の底から喜びました。

当然ものすごいチケット争奪戦で、危うく観れないところだったけれど、

お友達のご厚意でチケットを譲ってもらって行けました。

推しの成河くんはもちろんだけれど、主演の優河さんが本当に素晴らしくて、

彼女の歌と演技に希望をもらいました。

彼女だけでなく、カンパニー全体がひとつになっていて、

息をするように作品に没入できたような気がします。

それから藤田さんの演出も私はとても好きで、すっかりファンになってしまいました。

本来の演出から変更しての演出。

でもいつか、藤田さんがやろうとしていた演出で、再演してほしいなって思います。

 

☆키다리아저씨(ダディロングレッグス)

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2019年版でもベスト5に入ってましたが、やっぱり今年も入れてしまった(^◇^;)

日本版も好きだけど、私は韓国版の方が好き。

言葉は違うけれど、演出も歌も歌詞もほとんど同じなのに、

どうしてこれほど違って見えるのか、言葉を抜きにしても不思議です。

特に推しのソクさまジャービスは、振り幅がとても広くて魅力的なジャービスでした。

可愛くて、かっこよくて、かっこ悪くて、愛おしいソクさまジャービス

2019年の11月に観て、どうしてももう一度見たくて

お正月に家族を巻き込んで観に行ったのは遠い昔に思えてしまうけれど、

無理しても家族で渡韓しておいて良かったなと思っています。貴重な時間でした。

そしてそして、退勤の時のソクさまの神対応に涙したのも素敵な思い出です。

 

☆THE STORY of MY LIFE

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2019年、念願の日本初演を観てこの作品に対する愛おしさが増しまして、

やっぱり観に行った韓国版の10周年記念公演。

これが2020年最後の渡韓観劇になってしまったのは、残念と言うか、良かったと言うか。

残念ながら一番観たかったソクさまトム×ソクジュンさんアルは観れなかったけれど、

弾丸で行ったのにソクさまトムで2公演観れたのは本当に奇跡でした。

アルは、ドンファくんと、チャンヨンさん。

まるで両極とも言える2人のアルとのやり取りは、まるで別の作品を観ているかのよう。

トムの心の中にいるアル(のイメージ)と、トムを超えたかったアル(実物)に対して、

自在に変化するトム。ぶつかり合ったり、捕まえようとしてするりと逃げられたり、

逆に逃げたり。2人の心の葛藤がとてもリアルで、他のアルとならどうだったのか、

全部の組み合わせを観てみたくなります。

実は前回のSOMLの時、ソクさまトムは若干煮詰まっていて、「ソクさま、トムはもうおしまいなのかな?」と半分思ったりしたのでしたが、今回、生まれ変わったかのように生き生きしたトムで、「やっぱり大好き〜〜〜〜〜!!!」と心で叫んだのでした。

 

☆フリーコミテッド

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初演のサムの選択に共感できず、正直あまり好きになれなかったのですが、

再演はガラリと変わって、とても好きになったと言うww

成河くん的には不本意なのかもしれないけれど、

清濁併せ呑む

正義を貫いて、人から離れるよりも

一歩引いて、人と交わる方が、心が何倍も広くて豊かなんじゃないかって思った。

成河くんが、時の流れとともに「成長」した結果、

再演のトムがいるような気がします。

そういう風に感じられたことも、大好きになった理由なのかな。

 

 配信賞

 

1、私とナターシャと白いロバ

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本当はソクさま白石で観たかったけれど、贅沢は言えません。

ウォングンさんの白石はちょっと駄々っ子のような可愛い白石で、

それはそれでよかった。

なにより前に出て主張しないので、ジャヤの頭の中の白石っぽく、

ハナさんジャヤの可愛さ、切なさ、愛おしさがより際立って、本当に泣けた。

この作品には縁がなくて、なかなか観に行けないけれど、配信で見られてよかった。

白石は、詩人としても好きなので、配信賞!

 

2、メイビーハッピーエンディング

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この作品も、縁がなくて行けていないのだけど、配信が2回もあって嬉しかった。

ミド 、ムンソンさん、いつが観たい。けど、配信のキャストも素敵でした。

日本版も観たけど、断然韓国版が好き。←比べちゃダメね。

よりロボットっぽく、感情を持て余す彼らがいじらしく愛おしい。

可愛くて奥深い素敵な作品

 

3、伝説のリトルバスケットボール団

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これも前回見逃していて、次は絶対見ようと思っていた作品。

特にジェヨンさんのジョンウが観たくて、配信のキャスト見たとき、

手を叩いて喜んじゃいました。

後のキャストさんは全然知らない人たちでしたが、それぞれかわいかったな〜。

そして、配信ならではの視点にカメラが入っていて、見応えありました。

いろいろな配信が出てきて、配信カメラの技術や演出が上手くなってきて、

これはこれで新たな世界の扉を開いたって感じでワクワクします。

 

 

韓国も日本も感染対策の中、できる最善のことをして舞台を上演してくれているけれど、

明日が見えず毎日が綱渡りのよう。

そんな中頑張ってる役者さんやスタッフには本当に頭が下がります。

 

演劇は必要。

心が折れそうな今こそ、必要なものなのです。

 

 

やる側が腹を括ってくれているなら、見る側も腹を括って見届けたい。

今年もついて行きますから、頑張って欲しい。

みんなで頑張ろう。

 

今年もよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡の舞台「VIOLET」

 

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ミュージカル「VIOLET」

2020.9.4 ソワレ

ヴァイオレット#優河

リトルヴァイオレット#モリス・ソフィア

モンティ#成河

フィリック#吉原光夫

 

久しぶりに心を満たす舞台に逢えて、頭の中でいろんな想いがぐるぐるしている。

とりあえず、今の想いを綴りました。

 

昔読んだ「ぼくを探して」という絵本を思い出した。どこかが欠けているパックマンのような「僕」が、完全な丸になるために、自分に足りない「何か」を探す旅に出る話。


顔の大きな傷によって、人生が変わってしまったヴァイオレット。

黒人に生まれたために、差別を余儀なくされたフィリック。

2人のように外見に問題はないけれど、内側に何かが欠けているモンティ。

3人は形は違えど、欠けている「何か」を探している似た者同士が旅に出る。

まるでオズの魔法使いのようだ。


ヴァイオレットはドロシー、臆病なライオンのフィリック、そしてモンティはかかし。

でも、モンティが「世の中は汚い」と吐き出すように、おとぎ話じゃないところが好き。

そんな「汚い」世界で、傷つきながらも懸命に生きようとする心が強く美しい。


朝鮮戦争ベトナム戦争の時代の混沌とした時代のアメリカ。

差別や偏見にまみれながらも、強く立つ優河ヴァイオレットが素敵だった。

一癖も二癖もある父との確執。お互いに愛しながらも、どこからか歪んでしまった二人の関係を紐解きながら、自分の人生を新しくスタートさせようと旅に出る。

傷のせいで外の世界から拒絶されていたけれど、やられっぱなしで閉じこもっていたわけではない。

彼女の歌や振る舞いは、自分の住む街で、自分の運命に抗うように生きてきた強さを感じる。

ややヘソが曲がった感じが、逆にいい。

そのくせ、現実離れした乙女のような夢に支えられている危うさがいい。


自分探しの旅。

旅のお供のみつおフィリックは、体は大きいのにどこか卑屈でうじうじしていて、そこがすごく新鮮だった。

黒人の持つ悲しみと、それでも自分の人生を探そうとする強さが滲み出ていて、本当の黒人兵士に見えた。

バス旅行に出たものの、怖気付きそうなヴァイオレットの背中を押す彼のソロナンバーは、

とても懐が深くて、彼女だけでなく見ている全ての人の背中を押しているようで涙が出た。まるでバルジャンのよう。

彼女は、それに「父親」の面影を見て彼に惹れる。


一方、軽薄で悪態ばかりついて苛立たせる白人兵士の成河モンティ。

ちょこまかと動きまわり、ちょっかい出しては逃げ回って舌を出す姿は、まるで「夏の夜の夢」のパックのようだ。

軽やかで何の悩みもなく、どこでも躊躇なく飛び回れる羽を持っているようにも見えて、

2人には彼の存在が癪に触っただろう。

それなのに彼とつるんだのは、彼には「偏見の目」がなかったから。

どんな悪態をつこうとも、彼には差別心がない。

もちろん世間がどんな差別や偏見を持っているかもわかっていて、それについて同情する気持ちもないから、時に彼の言葉は辛辣だけど、ただ一人の人間として二人を見ることができる屈託のなさが、彼らを引きつける。

それが幼いといえばそれまでだが、そこに彼らは救いを感じていたと思う。


軽やかに跳ねまわりながら、「羽目をはずそうぜ」と自由への扉を開いて手招きする成河モンティのソロは、

外の世界に出ることを臆していたヴァイオレットの心を溶かす。

前半のモンティは、ヴァイオレットにとって外の世界への「扉」を開ける「鍵」だったと思う。

不思議の国のアリス」のウサギか気狂い帽子屋だね。


白人で、愛嬌があって、憎めないモンティ。

では彼には一体なにが欠けているのか?

彼にないのは「愛」だった。心がないのはブリキの木こりだけど、イメージ的にはブリキの木こりよりカカシ笑


愛に不器用で、愛を抱きしめることに臆病で。

多分本気で人と付き合ったことがない。

でもヴァイオレットと接し、抱き合うことで、彼の孤独を垣間見る。彼女に縋りなく彼に彼が過ごしてきた人生が見えるようで泣けた。


ザコンには違いないだろう。

母の愛を一身に浴びて育って子供時代。

だけどいつまでも子供のように思われるのが嫌で

反抗するように母の元から飛び出した彼。

母に一人前だと認められたくて、頑張って頑張って、グリーンベレーに志願するが、逆に母を泣かしてしまう。


「怖いもの知らずだけが取り柄であります、軍曹。」とフィリックにおどけてみせたけれど、

本当はとても恐れを感じている。それでも志願したのは彼女を喜ばしたかっただけなのに。

彼の軽やかさの裏に隠れている恐れと孤独。

ヴァイオレットがフィリックに「父」を見たように、彼はヴァイオレットに「母」の面影を見ていた。

彼女の慰めは、彼にとって欠けていた「何か」を埋めるに等しい癒しだっただろう。


「誰かに愛されたい。」「誰かに認められたい。」

3人が共通している想い。

3人の関係は友人であり、同志であり、愛をめぐる関係でもある。

楽しさ、苦しさ、見苦しさ。色々な感情が錯綜しながらも、最終的には思いやる関係が好き。


傷を治して新しい自分を手に入れることができなかったヴァイオレット。

でも、自分と向き合い旅したことで、過去の父との関係を修復し、傷つきながらも自分の道を歩き出す。

結局、フィリックの手を取るヴァイオレットだけれど、

「ちぇっ」と舌打ちしながらも、微笑んで姿を消すモンティに想いを馳せてしまった。←それは推しだからww


彼は彼女を手に入れることはできなかったけれど(そもそも、本当に愛していたかも不明。でもいいの。彼は初めて愛に触れたということが大事。彼は彼女を通して初めて人とまっすぐ向き合うことができたのだから)

彼はもう癒されてしまったから、それでいいのだと思う。最後の彼の微笑みはそれを物語っていた。


欠けていたものを、人との触れ合いの中で見つけて埋めていく。

人は一人では生きていけない。人と繋がることで、完全な自分を作っていくというメッセージは

今のご時世、折れそうな心を支えてくれたような気がする。


ただ、この後ベトナム戦争に行って、過酷な戦いの中で傷つくであろう彼の未来が心痛かった。←推しだからww

 

生きて帰ってきてね。そして私の嫌いな「クリス」にはならないで、自分の人生をまっすぐ進めますように。

妄想渡韓観劇スケジュール

ずいぶんご無沙汰しております。

世の中がコロナですっかり変わってしまって、

私のヲタク生活もガラリと変わってしまいました。

舞台も見れないし、旅行もできない。

本当だったら、昨日の夜からびゅわっとソウルに飛んで、

今頃はソウルの街を闊歩していたのに。

私が楽しみにしていた長期の夏休みは、春の桜とともに儚く散ったのですけど、

やっぱり当日になると悔しさが蘇る😭

そんなわけで、この夏の渡韓スケジュールを改めて立ててみました。

←諦めが悪い

 

7月22日(水)

仕事を少し早く切り上げて、20:00羽田発のアシアナ便でソウルへ

 

7月23日(木)

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16:00開演演劇「Freud's Last Session」예스24스테이지 3관(90分)

 

      フロイト:シン・グ 

      ルイス:イ・ソクジュン

 

「花よりおじいさん」「ユン食堂」で、すっかり好きになっちゃったシン・グさん。

演劇に対してとても真摯な態度で、一度観たいと思っていたら、

大好きソクジュンさんと共演なんて!と言うわけで、難解覚悟で観たかったのです。

 

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20:00 開演 ミュージカル「犬と猫の時間」드림아트센터 1관 에스비타운

      ラプター:ペ・ナラ

      プルート:ムン・テユ

 

なんだか可愛いっぽいな、って思っていた作品でしたが、

ふふふ、なんと「賢い医師生活」のヨン先生役のムン・テユくんが出ていたので

俄然観たくなった作品です。

正直、ヨン先生までミュージカル俳優だったとは思わなかったんですけどww

後々調べたら、色々ニアミスしてたみたい。なので、一度じっくり観たい人です。

 

7月24日(金)

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15:00開演 ミュージカル「Mozart!」’(175分)

      ヴォルフガング:パク・ウンテ

      コロレド:ミン・ヨンギ

 

もう絶対観られないと思っていたうんちゃるとが、まさかの10周年で再演。

どんだけ観たいと思ったか・・・。

とりあえず、こちらは8月に配信で観れることになって、本当に嬉しい😍

新演出楽しみです。

うんちゃるとは、本当に本当にラストだと思っているので、心して観たいです。

 

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20:00開演 ミュージカル「May be Happy Ending」예스24스테이지 1관

      オリバー:チョン・ムンソン

      クレア:チョン・ミド

      ジェームズ:ソン・チョンワン

 

なんども観る機会はあったのに、なぜかスルーし続けた作品。

でも観たいとは思っていたし、今回「賢い医師生活」で、すっかりミドさんの可愛さにハマってしまったので、ぜひ観たいと思っていたのです。

しかもオリバーはト先生のムンソンさんと言うゴールデンコンビで、

チケット取るの大変らしいですよね。でも観たかった〜!!

 

7月25日(土)

 

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15:00開演 ミュージカル「FUN HOME」동국대 이해랑 예술극장(100分)

      ブルース:チェ・ジェウン

 

これは、日本版を観て本当に感動した作品なので、ぜひ観たかったのです。

日本版のブルースは吉原光夫さんで、彼が子供エリスンを飛行機するんですが、

ジェウンさんはどうするのかな〜。って興味深いです。

 

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19:00開演 「ナンソル」콘텐츠 그라운드(100分)

      ホチョフィ:ジョン・インジ

      イ・ダル:アン・ジェヨン

 

これも前回見逃した作品で、ずっと後悔していたので、ぜひ観たかった〜。

インジさん大好きなので、ジェヨンさんとのペアで観れるとあれば、

ぜひ観たかったのに。 

 

7月26日(日)

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14:00開演 ミュージカル「伝説のリトルバスケットボールチーム」

      동덕여대 공연예술센터 코튼홀

      ジョンウ:アン・ジェヨン

 

こちらも前回見逃して後悔していた作品。

なんだかとっても元気をもらえそうだし、推しと言うわけではないけど

やっぱりジェヨンさんの演技は好き。

いっぱい泣かしてもらえって、いっぱい元気もらいたかった。

 

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18:00開演 ミュージカル「失われた顔1895」예술의전당 CJ 토월극장(130分)

        演出:イ・ジナ

        明成皇后:チャ・ジヨン

        高宗:パク・ヨンス

 

先日の配信も観たけど、本当によかったんですよね。こう言う作品は大好き。

イ・ジナさんの演出だし、ジヨンさんだし、嫌いなわけないんだけどww

「ゴーン」と同じお話だし、私の好きな「景福宮」で起こった事件ともあれば、

じっくり観てじっくり考えたかったなぁと思います。

 

7月27日((月)

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「JAMIE」LG아트센터

      ジェイミー:チョ・グォン

 

ちょっとキンキブーツとかヘドウィックを思わせる作品で、

若いエネルギーいっぱいもらえそうで、キャスト云々より

作品として観たいと思っていたのですよね。

 

休演日

と言いつつ、「イシュ」の公開録画があるようで、ソクジュンさんのトーク聞きたかったな。即完売だったらしいけど。

 

7月28日(火)

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20:00開演 ミュージカル「RENT」

      ロジャー:チョン・ジフ

      マーク:ぺ・ドゥフン

      ミミ:アイビー

 

「RENT」本当は、苦手な作品。歌はいいんだけど、あまりにも苦しくて。

とは言え、ぺ・ドゥフンくんのマークが観たかった。←フォレステラファンとしては

スハちゃんのミミも観たかったし、ホヨンさんのエンジェルも観たかったけど、

スケジュール的にはこんなキャストに。アイビーちゃんは好きだからOK。

      

7月29日(水)

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20:00開演 ミュージカル「May be Happy Ending」예스24스테이지 1관

      オリバー:ヤン・フィジュン

      クレア:チョン・ミド

      ジェームズ:イ・ソングン

 

できるなら2度観たい。そしてできればミドさんで。

ミドさんで旅行のシメができたら幸せね。

 

7月30日(木)

8:00金浦発ANA便で帰国

 

行けるはずないのに、結構じっくり考えちゃって、バカみたいなんですけど

でも考えているときはとっても楽しかったっっっ!

本来の推しがみんなお休み、お稽古中の端境期だけど(あ、ウンテさんはいるけど)

それなりに観たい作品が目白押しで、やっぱり行きたかったな〜と思う。

これから8〜9月は、本推し様たちが、軒並み新作提げて登場なので、

8〜9月もやっちゃおうかな〜笑

 

東京だけ自粛連休(私は通常業務)中の、ちょっとしたお遊びにおつきあいくださり

ありがとうございました。