This is it

舞台大好き。映画も大好き。私の見たもの日記のようなものです。

10周年の「ラマンチャの男」

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あんにょんです。

お久しぶりです。

本日、台風のため外はなかなか勢いよく雨が降っております。
直撃ではないので、降ったり止んだりの不規則で、
合間を縫って私もちびも帰宅できましたが、
兄ちゃんはどうかな?
もしかしたら、お迎えコールが来るかもね・・・。
りんりんくる前に、更新更新。

先週、ようやく夏休みを頂きまして、
念願のこちらを見に行ってきました。

ふふふ。
本当は日本版を先に見てから来たかったんですが。

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お初のDキューブアートセンター。
駅から直結は嬉しいけれど、
ビルの7階、行き方がいまいちわからず焦った。

地下鉄との連絡口は、すでにこんな風にお祭りさわぎ。
ええ〜ん、テンションあげあげにしておいて、
入り口はひっそりっちゅーのはやめてほしい。

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まさかのロッテシネマを抜けると、
ラマンチャ一色に。

今回のポスターかっこいい。

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主要キャストの皆さんが、どど〜んとお出迎え。
あまりにどど〜んすぎて、カメラに納まりません(爆)

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本日のキャストはこちら。

スンウ先輩のラマンチャが好き。
ジギハイよりも好き。

それから今回お初のサンチュのホヨンssi。
私的には今回一番楽しみでした。

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真ん中よりちょい後ろなお席。
右よりなのは、
最初のドン・キホーテに変わるシーンで、お顔がよく見えるから。

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前回よりもインテリっぽく、かつ若めの設定のセルバンテス
かっこいいんだぁ。
ちょっと、「ジバコ」に似ているかも(笑)

前よりも思慮深く、
ちょっと青さの残った憂いにきゅん。

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最初の「Man of La Mancha - I, Don Quixote」は、本当に大好き。
早変わりするところがね、好きなの。
つけながら老人に変わっていく過程がおかしくて。
でも、若いセルバンテスにあわせて(?)
ドン・キホーテも若めだったような気がします。

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ホヨンssiのサンチョはかわいいの。
今まで見たどのサンチョより幼くて、
これはもう愛嬌のある男と言うより、少年なのね。

少年の純粋さが愛くるしくて、
思わず微笑んでしまいます。
自由な少年、サンチョ。

ちょっと生意気で、
リアルタイムではセルバンテスを、
舞台の中ではドン・キホーテを、
ただただ慕い、ついていく健気さ。

彼の「ちゅいに〜ん(ご主人様〜)」が、たまらなく可愛い。
それに対して、セルバンテスの「チングや」が
とても優しくて、とろけます。

ドン・キホーテは「サンチョやぁ」

この2人の掛け合いが本当におかしくて、
何度も何度も笑わせてもらいました。
げらげら。

前半はとにかくおかしくておもしろくて、ワクワク。

後半は、どきどき、そして・・・号泣(笑)

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この舞台の本当の要はこちら。
アルドンサ。
今回私は、リサ嬢で見ましたが、
舞台の成功は、この人にかかっていると言っても過言ではないと思いました。

最初はあばずれで、人生を憂うすれた女。
それがドン・キホーテと出逢い、
「美しい女性、ドルシネア」と慕われ嫌悪しながらも、
「見果てぬ夢」を聴いて人生への夢を見ようとする。

しかし、それもすぐに踏みつけられ、
ありもしない夢を見たことで、
惨めな人生がよけいに惨めになったと彼をなじる。

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んで、彼女に拒絶され、
畳み込まれるように、カラスコ博士の策略に倒れるドン・キホーテ
現実を見せつけられ、
ドン・キホーテの記憶さえも忘れ、死の床についた彼に、
「見果てぬ夢」を歌うくだりが、素晴らしかったです。

一度は捨てた夢をもう一度一緒に見ようと、
彼にすがる彼女の心が、
全身でぶつかってきて、
これはもう、ドン・キホーテの記憶を思い出さずにはいられないよね。

奥底から絞り出すように、
「見果てぬ夢」を彼女とサンチョと歌うスンウ先輩の情熱を引き出す、
素晴らしい演技に拍手でした。

最後に「私の名前はこれからドルシネアよ。」と言う台詞に号泣。

端から見れば狂った老人でしかなかったキハーナ(ドン・キホーテ)の行為は、
彼女の心に夢を諦めない強さと、希望を育て、
彼の想いは彼女に受け継がれていく事の奇跡。

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ドン・キホーテの心は、セルバンテスの心そのもの。
そしてその心は、舞台を見た者(囚人たち)にそのまま受け継がれ、
夢を諦めない強さと希望を芽生えさせた。

セルバンテスが裁判に呼ばれ、
地下牢を去るのを、
歌で見送る囚人たち。

その奇跡は、それを見ている観客の心にもしっかりと芽生え、
その奇跡に涙がじわじわと出てしまうのでした。

帰りの電車で、ふと思い出して、
ほろりと涙が出てしまう、
そんな舞台でした。