ringhun的「子午線の祀り」予習〜7
明日からまた新しい週の始まり。
なんて言ってると、「子午線の祀り」開演も残すところ2週間。
おっと、まだこんなところなのに、ぐずぐずしていると始まっちゃう。
急いで予習を進めましょう。
満身創痍からスタートの知盛は、様々なことに思いを巡らし、
気持ちを吐露しまくり、想い悩むんですけど、
ま、悠長といえば悠長。←そこに武士というより貴族を感じますね。
トロトロ(失礼)やっている間に、後白河院からの使者がやってきてしまいます。
一番恐れていた後白河院の先手。
日本という国も成り立たず嘆かわしいだろう?
お前のところの重衡は仏寺を焼き払った極悪人だから、
鎌倉の頼朝が、早く首を切らせてくれって急っついてくるんだが、
重衡も私のかつての友達だしなぁ。
一族と離れ1人捕虜の身で晒し者になっている姿も不憫でならない。
まぁ、なんて回りくどい言い方。さすが公家様ね。
次の天皇にして自分の政権を動かしたいんだけど、
だから三種の神器奪還にヤキモキしているわけです。
ところで、その三種の神器って、どういうものなんでしょう?
《三種神器》
皇位のしるしとして
朝廷に伝えられている三つの宝物。
■八咫(やた)の鏡
■草薙(くさなぎ)の剣
■八尺瓊(やさかに)の勾玉
ヤマトタケルノミコトが焼津の野で草を薙ぎ払ったところから、
その名をつけられたそうで、別名アメノムラクモの剣とも呼ばれます。
鏡と勾玉、これは天照大神(アマテラス)が天岩戸に閉じ篭った時、
その戸を開かせるために用いたもの。
ああ、神話の世界ですね。
まことしやか感満載ですが、
三種の神器は唯一無二。
これを持っている限り日本国は我らのものだっ。」
(超訳)
と言って、手放すことに猛反対の民部の気持ちもよくわかります。
知盛だってそれは重々承知。
だから、これを逆手にとって源氏側との和平を進めて一族の体勢を立て直したい。
弟と言えど一大臣の命と引き換えなどあり得ないと思っている。
「僕ともう一度逢いたかったら、
兄上に三種の神器を返してと言って。
でないともう二度とこの世で逢えないからねっ。」
(超訳ww)↑駄々っ子かっ!
だけど、こんな文が来た日にゃ、母心はぐらりと動かないわけがありません。
孫、安徳天皇を守り続けた人が、文を見るなりころりと、
「ああ、やっぱり孫より息子が大事っっ!
あの子が死んだら私も死ぬからねっっ!それが嫌なら、
なんて、知盛に訴えちゃうんですよ。
こうなるともう平家のトップと言えど、一族のことより、
目の前の息子のことしか目に入りませんから、手がつけられません。
知盛がそれはできないと言えば、
「それならおまえの手で私を殺せ!」
ああ、もう取り付くひまも無し。
仕方なく兄に意見を求めれば、
「ぶっちゃけ、母がそこまで言うなら三種の神器を返してもいい。」
とか言っちゃって、
「え?」知盛、目がテン。
しかも、続けて、
「私は讃岐の守としてこの地を納めさせてもらえるのなら、
それでいい。」(超訳)って。
キーーーーーーッ!
オイオイ、本当にあんたなんですのん?
知盛キレますわな。当然ですわな。
前に源氏、サイドの敵か味方かわからない後白河院と民部を睨み、
そして後ろで、支えてくれるはずの身内のこの発言。
まさに四面楚歌な知盛、ピンチ!
で、1幕暗転。つづく。