This is it

舞台大好き。映画も大好き。私の見たもの日記のようなものです。

ringhun的「子午線の祀り」予習〜9

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ああ、のんびりし過ぎた〜!
気がついたらもう今週末初日じゃないかっっ!
ちょっと飛ばさなくちゃ。
っていいながら、のろのろまだ2幕のお話なんだけど・・・(汗)

義経の頭痛のタネ、梶原平三景時

梶原平三景時は、義経を監視するために頼朝がお目付役としてよこした人物。
これがとんでもなくイヤな奴なんですよっっ。
事あることに義経と対立して、あることないこと頼朝に告げ口しちゃったりして、
もう腹が立つったらっ!
義経が頑張っても、頼朝に嫌われてしまう元凶とも言えますね。

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梶原平三景時

今井さんが・・・というわけではないんですけど、
コイツが義経のストレスの種。


景時っていうのは、頼朝に忠誠を誓った側近で、
彼にしてみれば、なんで義経なんかの下に着かなきゃいけないんだって不満もある。

景時は領地もそれなりに治めているちゃんとした(笑)御家人ですが、
義経は領地を持たないし(頼朝の怒りを買って取り上げられた)、
家来たちも何処の馬の骨かわからない与太者の集まりだから、
「ぶら者集団」(無頼者、あぶれ者集団)だと馬鹿にしている。

対等若しくは自分の方が上だと思っているから、義経を総大将だなんて思ってない。
あわよくば取って代わろうぐらい思っていて、
なんとか主導権を握ろうと躍起になっているんですね。

そして彼は、理論的に戦のセオリーを分析する百戦錬磨の名将で、
奇抜な発想と感覚的な戦いをする義経とは正反対の武将ですから、
元々合うわけがないんですけどね。
お互いに目の上のたんこぶ。一触即発の関係なんです。

これが源氏軍陣営の内情。



さて、お話に戻ります。


一の谷合戦の後平家が拠点を張った屋島は、瀬戸内海に浮かぶ小島。
Wikipediaさんからお借りしてきましたが、こんなとこ。

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完全に独立した島なので、ここから先の戦は船戦が必須。

でも、困ったことに(苦笑)源氏軍は船戦をしたことがないんですよね。
それで義経はどう攻めるのか考えあぐねている。

そこで景時は、

「今度の合戦には、舟に逆櫓をたて侯はばや」

と、逆櫓を提案する。

逆櫓というのは、船の前後に櫓をつけて、
前にも後ろにも船を動かせるようにすることなんですけど、
義経、鼻で笑います。

「戦といふものは、一引きも引かじと思ふだにも、
あはひあしければ引くは常の習なり。
もとより逃げまうけしてはなんのよかるべきぞ。
まづ門出のあしさよ。
逆櫓をたてうとも、かへさま櫓をたてうとも、
殿原の舟には百挺千挺もたて給へ。義経はもとの櫓で侯はん」
(戦は一歩も引かん!と思っていても、
引かざる得ない時があるっていうのに、
戦う前から引くことを考えるなど縁起悪いヤツだなっ。
やりたいならお前の船だければ?この臆病者。←そこまでは言ってないww
俺はそんなもの付けなくたって、1艘だけでやり遂げてやるわっ。)

(爆)(爆)もっと言い方ないのか?
ま、元々聞く気もないんだけど。



「よき大将軍と申すはかくべき処をばかけ、ひくべき処をばひいて、
身をまったうしてかたきをほろぼすをもって、
よき大将軍とはする侯。
片趣なるをば、猪武者とて、よきにはせず」
(いい大将軍というものは、行くときは行って引くときは引いて、
自分の身を守りながら敵を打つものです。
考えなしに攻めるだけなヤツは猪武者って言うんですよ。)

景時、オトナの対応風に嫌味連発。



「猪のしし、鹿のししは知らず、
いくさはただ平攻にせめて、勝ったるぞ心地はよき」
猪だか鹿だか知らんが、
戦は攻めに攻めて勝つのが気持ちがいいんだ。)

ガキッ!!
でも、聞く耳持たずでキップのいい義経は気持ちいい!

んでもって、彼は景時が逆櫓、逆櫓とごねているうちに、
勝手に何人かを連れて1人屋島に攻め入り、平家を海に追いやってしまうわけです。
←本当はここで、義経四天王のうちの1人、義経の幼少からの忠臣で佐藤四郎兵衛忠信の兄、佐藤三郎兵衛継信が、義経を庇って平家の矢に倒れたお話があって泣けるんですが、そこはカットされております。・・・いいんです。平家が主人公なんだからね、いいんですけどね・・・。

んで、景時、一の谷に続き、
屋島の戦いでも遅れをとって手柄を取り損なう(笑)

そして、また根に持つ。。。怖っっ!