地点「シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!」
本当は「三姉妹」にも行きたかったのだけど、物理的に無理だったので、
「シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!」に言ってきました。
地点デビュー。
しっかり地点洗礼受けました笑
衝撃でした。噂には聞いていたけれど、これほどとは、ね。
常連さんからのお話では、この作品は「通常の地点とは少し変わっている」とのことだったけれど、
だからこそ、初地点がこの作品で良かったような気がします。
元々はロシア文学がとても苦手な私。
推しの成河くんがオススメしていなければ、多分行かなかっただろう。
だけど、結果来て良かった。
鈴の音と「ばっしゃ、ばっしゃ」の掛け声とともに、私のロシア文学嫌いは吹っ飛んでしまった。
観る決め手となった「三姉妹」のPVで見た、奇妙でものすごい身体表現はないものの、
「馬車馬」である俳優陣の「馬」っぷりに、目が点になりました。
「地点語」と呼ばれる台詞回し、止まらない「馬」の動き。ぐるぐると走り回り、
時に足並みをそろえ、時には何頭か置いてきぼりにされ、追いつき、またバラバラになる。
セリフといえば書簡を読むだけなんですが、
濁点や吃音のような台詞回しとその動きを見ているうちに、
いつのまにか私も身体が揺れて一緒に馬車に揺られていました。
←後ろの人の迷惑なのわかっているんだけど、気がつくと小さく揺れてしまう(^◇^;)ごめんなさい。
とにかく楽しかった。楽しかったというのは語弊があるだろうか。
書簡の内容は、残酷で過酷な内容が綴られていて、立ち寄る地方で生きる人々の生活の悲惨さや、
そこを巡る旅の辛さ苦しさは、絶望しかないのだけど、
チェーホフがそれさえも楽しんでいるように見えたのですよね。
走り続ける馬車は、人生のようで。
絶望という時代の流れに嘆き悲しむよりも、
それに逆らわず流れに身を任せ走り抜けようとする命の力強さを感じたのです。
そしてそれは現代の私たちの時代とも重なって、
今、私たちがこの時代を生き抜くための希望を感じたというか。
絶望の中の希望。
いつでも考え方次第で、幸せにも不幸せにもなる。
チェーホフを読んだことのない私だからこその感想かもしれませんけれど、
私はそこにとても胸が踊ったのでした。
帰る途中、Amazonでチェーホフの「シベリア旅行」を購入。
私のチェーホフの入り口となるか。
こうして私の世界は広がっています。
そもそも、成河くんの「カルチベートチケット」で始めて教えてもらった「地点」。
そして、ブログで紹介された「三姉妹」を読んで行きたいと思ったのが始まりでした。
いつも新しい世界を私に教えてくれる成河くん、ありがとう。
私は確実にあなたに育てられておりますww