おもちゃ箱「PIPPIN」
あんにょんです。
すっかり秋めいた週末、
韓国旅行の興奮もさめやらぬまま、
こちらにやってきました。
「PIPPIN」
ブロードウェイミュージカル。
何やら楽しげで、歌もいいとの評判で、
「チケットあるけどどう?」
と誘われるままに行ってきました。
まさしくエンターテイメント的な構成。
煌びやかな出演者、
華やかな踊り、
そして、どこを見ていいのかわからないほど、
あちらこちらで行われるアクロバティック。
そりゃあもう、おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさで、
英語で字幕なこの舞台に、
たくさんのちっちゃい子たちが来ていたけれど、
言葉はわからなくてもしっかり楽しめたんじゃないかな?
おもちゃ箱。
でも、あくまでもアメリカンなおもちゃ箱ね。
前に行った「100万回生きたねこ」のおもちゃ箱とはかなり違います。
比べられないけれど、
どっちのおもちゃ箱が欲しいかと言われたら、
私は「100万回生きたねこ」のおもちゃ箱を開けたいな。
王子ピピンの自分探しの旅がこの舞台のテーマ。
王位継承1位の身、
国のために何かをしたいが、
ありきたりの人生ではなく、類い稀な人生を送りたいと、
様々なことにチャレンジしていくわけですが、
とにかく、ピピンがおばかさんなのよ。
一応設定では、大学は首席で卒業した、
ばりばりの偉い子ちゃんらしいのですが、
腹違いの弟のルイス(公然のおばかちゃん)よりも、
もしかしたらおばかちゃんなんじゃない?
と、思えてしまうほど、
何もできないし、何も知らないし、使い物にならない。
欲張りな夢を探し求め、
何をしても不満で(だって、なんにもできないんだもん)
自分の居場所探しをするんだけど、
悩みが全く悩みじゃなくて、
まるでおもちゃが飽きたら新しいおもちゃって感じで、
次から次へとやることを変えていく。
それをサーカス団の面々(どうも、この人たちが彼を導いている設定らしい。)
が、周りでやんのやんのとはやし立てている様がおもしろいんだけど、
肝心のストーリーの方が全く軽くてやんなっちゃう。
王の独裁に悩む民を見て、
短絡的に革命を起こし、
自分の父である王を、悩む間もなくあっさり暗殺し、
王になったと大はしゃぎ。
でも、王になって父の苦労を知り、
暗殺がなかったことになったら・・・。と願えば、
簡単にリセット。
「お父さん、ごめんなさい。」
「おう、もう2度とするんじゃないぞ。」
で許されちゃう。
軽い!軽すぎる!
ゲームのように簡単にリセットし、
大きすぎる過ちも、壁に落書き程度のように許される。
なんだか、今のアメリカを象徴するような作りに、
先週まで、ドラマチックな舞台を見てきた私には、
とても受け入れられなくて。
(「JCS」だって、「ラマンチャの男」だって、
ブロードウェイミュージカルなんだけど(汗)
なぜにこんなに違うの?)
うう〜〜〜〜〜ん。
好みによるんでしょうが、
私は楽しいだけのショーよりも、
見れば見るほど、深く感じることができる舞台の方がいいな。
まぁ、ショーだと割り切れば楽しい。
周りで踊るアンサンブルの、
あまりにも人間離れしたワザの数々には
随分楽しませていただきました。
右がピピン、左は彼の祖母なんですが、
このおばあちゃんがものすごい。
本人も、66歳っていってたけれど、
この方が歌う、踊る、アクロバる!(笑)
ブランコに宙づりになって歌ったりするのよね。
このシーンは、本当にノリノリで、
アンコールでも、おばあちゃんが一番拍手をもらっていました(笑)
天空の舞台「シアターオーブ」は、初めてでした。
登れど登れどつかない舞台は、
本当に天の上で、それはそれは綺麗でした。
11階のカフェには、ラテアートの世界一がいるそうで、
こんな紙コップのラテにもちょこちょこって、書いてくれました。
でも、絵もさることながら、美味しいっ!
このラテは、一緒に行った方のもので、
私はチャイティラテをいただきましたが、
香りも味もとても素敵でした。
このカフェに行きたいから、
またオーブに行きたい。←なんじゃそれ。
でも、ドライなブロードゥエイは、私には合わないから・・・。
海外物専門のオーブさん、
韓国ミュージカルも公演してくれませんか?